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社内SEの年収が低い理由と400万の壁を超える方法

情シス・社内SEの年収が上がらない構造的な理由と、年収アップのための転職戦略を解説します。

更新日 2026-05-09

「なんで自分だけこんなに年収が低いんだろう」——社内SEや情シスとして3〜5年を過ごした後、ふとそう思ったことはないだろうか。同じITエンジニアでも、SaaS企業や自社開発企業の同世代とは年収に100万以上の差がある。スキルが劣っているわけでも、怠けているわけでもないのに。

この記事で解決できること

この記事では、社内SE・情シスの年収が構造的に低くなる理由と、「年収400万の壁」が生まれる仕組みを解説します。現状を変えたい方には、年収アップのための具体的な転職戦略もわかります。

社内SEの年収が低い3つの構造的な理由

社内SEの給料が上がりにくいのは、あなたの努力不足ではない。企業にとってIT部門が「コストセンター」であるという位置づけが根本にある。

コストセンターとは、直接的な売上を生まない部門のこと。製造業や小売業では、社内のITシステムが動いていることは当然の前提であり、「問題が起きなければ評価されない」文化が育ちやすい。社内SEへの投資は最小限に抑えようとする経営判断が働く。

加えて、社内SEのスキルは外部から見えにくいという問題もある。開発エンジニアならGitHubのコード、プロダクトマネージャーならリリースしたサービスが成果として可視化できる。しかし社内SEの「障害を未然に防いだ」「社内のPC展開を効率化した」といった成果は定量化しにくく、評価されにくい。

さらに、人事評価が上司の主観に依存しやすいのも特徴だ。IT専門職の評価基準を持たない上司が査定する職場では、技術力よりも「感じのよさ」や「問い合わせの対応速度」で評価される。スキルを上げても給料に反映されない構造が固定化していく。

POINT

社内SEの年収が低い根因は、コストセンター扱い・スキルの不可視性・評価の属人化という3つが重なる構造にある。

「情シス 年収400万の壁」が崩せない本当の理由

社内SE・情シスの年収が400万前後で止まりやすいのには、業界全体の相場が影響している。転職サービスの統計では、社内SE・情シスの平均年収は400〜500万円前後。大企業の情シス部門ならもう少し上がるが、中小企業では350万台も珍しくない。

問題は、同じ職場に長くいると「市場価値」が評価されなくなる点だ。社内での昇給は毎年数千円〜数万円のベースアップが限界のことが多く、在籍年数を重ねるほど「市場との乖離」は広がる。

転職市場では実際に、社内SEの経験を評価してくれる企業が一定数存在する。IT統制・ベンダー管理・ヘルプデスク経験を持つ即戦力として、年収500〜600万のオファーが出るケースもある。しかし在籍し続けるかぎり、その価値は現職の給与テーブルでしか測られない。

POINT

400万の壁の正体は、現職の給与テーブルに閉じ込められた「市場価値の不可視化」だ。

年収が上がる社内SEと止まる社内SEを分けるもの

同じ「社内SE」でも、3〜5年後に600万を超えている人と400万台で足踏みしている人がいる。その差は何か。

最も大きな分岐点は**「評価される仕組みがある職場かどうか」**だ。IT企業やSaaS企業の情シスは、エンジニアリング職と同じ評価軸が整備されていることが多い。ITスキルやプロジェクト貢献度が給与に連動する設計になっている。

一方、非IT系の中小企業の情シスは評価制度が整備されていないことが多く、スキルを磨いても給料には反映されにくい。

年収を上げるために有効な選択肢として、以下の3つがある:

  • IT企業・SaaS企業の情シス求人に転職する:評価制度が整備されており、年収水準も高い傾向がある
  • ITコンサル・PMへのキャリアピボット:社内SEの上流経験を活かせる職種で、年収レンジが大きく広がる
  • 開発スキルを加えてエンジニア職へ移行する:技術力を身につけることで年収テーブルを切り替える

いずれの場合も、現在の職場に居続けながら自然に解決することはほぼない。

POINT

社内SEの年収の天井は職場の評価制度で決まる。制度のない職場では、転職が唯一の突破口になる。

まとめ:社内SEの年収問題は構造を知れば動ける

社内SE・情シスの年収が低い理由を整理しましたが、根本は2点に集約されます。

  1. コストセンター構造と評価制度の欠如が、スキルと報酬の乖離を生んでいる
  2. 市場価値は存在する。それを活かせる職場に移ることで年収の壁を超えられる

社内SE向けの転職エージェント選びについては以下の記事にまとめています。

NEXTIT転職エージェントを比較する
💬 あるSES脱出者の体験談

「給料が低い」じゃなくて「安く買われてた」だった

社内SEとして5年働いて気づいたのは、自分が「安全策」として使われてた、ということだった。 問い合わせ対応、PC設定、社内ライセンス管理。毎日何かしら仕事はあるし、感謝もされる。でもある日、転職エージェントのアドバイザーが「この経験なら500万以上のオファーは十分あります」と言った瞬間、指先が冷たくなった。

外の相場を見たのはその一回きりだったけど、それだけで自分が「安く売られてた」のが鮮明になって、吐き気がした。

最後は怒りだったと思う。能力の問題じゃなかった。 その気づきを得た直後に、転職エージェントに登録してみた。拍子抜けするくらい面談はあっさり進んだ。

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