「君の評価は高い。次の単価アップで必ず還元するから」。そんな甘い言葉を信じて、気づけば数年が経っていませんか?SES業界には、エンジニアの善意や「もう少し頑張れば」という期待を食い物にする、昇給の空約束が蔓延しています。
この記事を読めば、SES企業が引き止めの際に使う「嘘のパターン」がわかり、今の会社に留まるべきか、それともあなたの価値を正当に評価する環境へ移るべきかの客観的な判断基準が手に入ります。
なぜSES企業の「昇給の約束」は守られないのか
構造上、SESの利益は「客先単価 − あなたの給料」で決まります。つまり、あなたの給料を上げないことが、そのまま会社の利益になるからです。
多くの会社では、昇給を渋る理由として「社会情勢」や「会社の販管費」を持ち出します。しかし、あなたが現場で単価アップを勝ち取ったとしても、その増分がそのままスライドして反映される仕組みがない会社では、どれだけ交渉しても「会社のために少し残してくれ」と削られるだけです。
昇給を「善意」や「交渉」に頼らざるを得ない時点で、その会社の評価制度は破綻しています。
よくある「嘘の引き止めトーク」3選
退職の意向を伝えたとき、急に優しくなる会社には注意が必要です。
- 「実は来期から、新しい評価制度を導入する予定だったんだ」(そんな予定、実際には存在しないことがほとんどです)
- 「次の現場は単価が高いところを営業が探している。そこなら昇給できる」(アサインできる保証はなく、結局今の現場に居座らされるのがオチです)
- 「役職を用意するから、もう少しだけ待ってくれ」(肩書きだけ増えて、責任と労働時間だけが激増し、給料は据え置きというパターンです)
これらの言葉に共通するのは、「具体的な数字と時期」が曖昧であることです。口約束で繋ぎ止めようとするのは、あなたを対等なプロとしてではなく「安く使える労働力」として見ている証拠です。
「いつか」という言葉は、SES業界では「永遠に来ない」と同義です。
信頼していい会社かを見極めるチェックリスト
本当に昇給する会社は、わざわざ交渉しなくても仕組みで還元します。
- 単価連動型の給与体系を採用しており、自分の単価と取り分が明確か
- 昇給の条件が「資格取得」や「スキルレベル」として明文化されているか
- 社長や営業の「情」ではなく、客観的な実績(単価や稼働率)で評価されるか
もしこれらに一つも当てはまらないなら、その会社でどれだけ粘っても、大幅な年収アップは望めません。
環境を変えずに年収を上げるのは困難です。仕組み(会社)を変える方が、圧倒的に早く、確実です。
まとめ:あなたの価値は、交渉で決まるものではない
「もう少し待てば……」という期待が、あなたの貴重な若さとキャリアを浪費させています。
- 口約束の昇給は、引き止めるための時間稼ぎである可能性が高い
- 正当な評価は、社長の気分ではなく「明確な還元システム」から生まれる
今の自分のスキルが、市場で実際にはいくらで評価されるのか。転職エージェントを通じて確認してみれば、今の会社での「交渉」がいかに無駄だったか、すぐに気づくはずです。
NEXT「空約束」に振り回されず正当な年収を勝ち取る「次こそは」と信じて、30歳になった
「今は会社の踏ん張りどきだから。君のことは一番に考えてるから」。 その言葉を信じて、3年耐えた。現場でのリーダーも引き受け、単価も月10万上がった。でも、昇給額は月5000円。納得いかなくて営業に詰め寄ると、「会社全体のバランスが……」と、また別の言い訳が飛んできた。その瞬間、自分がただの「都合のいい駒」だったと理解した。
転機は、たまたま飲みに行った元同僚が、自分より低いスキルで年収100万高いことを知ったこと。「俺、何やってるんだ?」という謎の脱力感のあと、猛烈な怒りが湧いてきた。
結局、仕組み。 エージェントに登録して、還元率を明示している会社に移った。交渉なんてしなくても、入社した瞬間に年収が跳ね上がった。あの3年間、自分を信じたんじゃなく、会社に都合よく使われていただけだったんだと思う。